月角島ヴィカ
「こんにゃん!」
空丘夕陽
「えっ?」
「うふふっ。どうしたのかしら? こんにゃんよ、こんにゃん。私達はみんな素敵な乙女よ。しっかり挨拶しましょう。こんにゃん」
霜雪しほん
「いや、あの⋯⋯。え~っと⋯⋯うんにゃん?」
「にゃ、にゃん? にゃん?」
水名とりねこ
「どうしたんだ? 違法薬物を吸ったり注射したり舐めたりしなくていいのか?」
「何を言っているのかしら? 水名さん」
「えっ? ボクのことマゾアナルって呼んでくれないのか?」
「そんなことでがっかりしなくていいんだよ、水名ちゃん」
「前回までガンギマリ島さんだったのにどうしちゃったの?」
「そうだそうだ。ガンきまってたんじゃないか」
「うふふっ、あんなものは⋯⋯んっ? えいっ! あんなものは! えいっ! もうとっくの前に、えいっ! 止めたわ」
「止めたのはいいことだと思うけど⋯⋯。どうして、えいえい、言いながら自分の腕を叩いているの?」
「うふふっ。腕の上を虫が⋯⋯えいっ! 変な虫が歩いているから⋯⋯えいっ!」
「物凄く典型的な離脱症状の幻覚だ!」
「りっ、離脱症状って何?」
「アナルは関係あるのか?」
「絶対にないと思うよ、水名ちゃん!」
「離脱症状っていうのは、依存性のある薬を止めた時にでる症状のことで⋯⋯」
「えいっ! 虫が! えいっ! 虫が! 私の肌の⋯⋯。見て、空丘さん」
「えっ? なっ、何でしょうか?」
「血管の中を虫の群が泳いでいるわ。午後になると皮膚の近くに来るから透けて見えるのよ。ほら手のひらを太陽にかざすと虫が見えるわ」
「見えません! 何も見えませんよ!」
「離脱症状を起こすと、こういう風に存在しない虫に悩まされる幻覚を見たりすることがあるんだ」
「そこ、見て! 小さな妖精さんの大名行列よ! きゃっ! 外を見て! ピンク色のゾウの群だわ!」
「物凄くベタベタな幻覚を見てるな⋯⋯」
「そういうのがベタベタなんだ。知らなかったよ」
「ふーっ。やれやれ、まったくいろんなものが見える日ね」
「見えているのは月角島さんだけですよ?」
「ふーっ。落ち着いたわ。それじゃ『ふゆから、くるる。』の魅力について話をしましょう」
「えっ? 本当にやるの?」
「あたりまえじゃない。ここは『よくわかるふゆくる』なのよ。ちなみに私は本編でガンぎまったりはしないわ。というかガンぎまる人は一人もいないわ」
「えっ? そうなんだ? あっ! もしかしてボクも⋯⋯」
「大丈夫よ。あなたはちゃんとアナルで絶頂に達するわ」
「よかったー」
「それって、ほっとしていいことなの?」
「『ふゆから、くるる。』は百合ゲーっぽい外見の作品だけど、百合ゲーではないわ」
「そうなんだ? ボクは百合ゲーだとばかり思いこんでいたぞ」
「登場するゲームのことなんだからしっかりしようよ。女の子と女の子の恋愛や女の子同士のエッチなシーンもあるみたいだけどね」
「ズバリ言って、このメンバーに男が混じっているわ!」
「私は違うよ~」
「ボクだって違う」
「⋯⋯うっ。えっと、あの、その。わっ、私だって違うよ」
「あっはははははは、おもしろいことを言うなー、空丘~」
「体育会系の先輩みたいに肩を叩かないでください!」
「あっははははは、ゆーちゃん! もー!」
「なんでしほんちゃんまで体育会系先輩みたいになってるの? 確かにその、えっと⋯⋯。もう! こんなとこでネタバレしてもいいものなの? 男って言っていいのか、自分じゃまだわかんないです」
「『ふゆから、くるる。』は女ってなに? 男ってなに? というのがテーマのSFだわ。物語の最初は女しかいないけど⋯⋯」
「もしかして! 誰かが男になるってことなのかな!?」
「私の顔をじっと見ながら言うのはやめて! 私だって決まったわけじゃないよ!」
「そういえば、両性具有の動物の中には互いの陰茎で戦って負けた方が雌になるというのがいるみたいだよ」
「そういう話をするとおもしろ生物学のコーナーになっちゃうからやめようよ」
「ヒラムシね! 他にもキュウセンやサラサゴンベという魚も喧嘩に負けた雄が雌に⋯⋯」
「やめようって言ったばかりじゃないですか!」
「はぁ、もう! 学園の少女達で甘い罪を背負う超絶百合世界が展開されるはずだったのにどこかの汚い魚が邪魔して⋯⋯。こっ、この! サラサゴンベ!」
「それって悪口なんですか? とにかく! 私が男だって決まったわけじゃないですよね! そんなのプレイしなきゃわからないじゃないですか! いい加減にしてください!」
「いやっ! 怒った! 恐い!」
「男って暴力的な生き物らしいですよ」
「それで怒ったのね!」
「周囲から、ゆーちゃんって暴力的だよね、と言われてるらしいですし⋯⋯」
「なんでしほんちゃんはそっち側なの?」
「あのさ、男もアナルで感じるのかな?」
「知らないし、そんなのどっちでもいいよ!」
「アナルは知らないけど、屈強な男ほど乳首が弱いという話を聞いたことあるわ」
「男のいない学園のどこでそんな話を聞くんですか⋯⋯」
「そして、最大の見どころは死なない少女が連続で殺される、密室殺人事件よ! しかも! 二体も首無し死体よ! 頭部はどこかに隠されてしまったらしいわ! ミステリーよ! ミステリー!」
「しかも、全生徒が発信装置で所在位置を監視されているのに、密室殺人事件が起こったんだよね。どんなトリックなんだろう! 誰が死んじゃうのかな? わくわくだね!」
「いや、あの⋯⋯死ぬのはあなた達、二人じゃないですか⋯⋯」
「また~~~~~」
「それこそプレイしてみないとわからないじゃない!」
「仮に正しかったとしてもネタバレ禁止だよ、ゆーちゃん!」
「いや、あの肩書に死亡とか死体とか書いてあるんですけど⋯⋯」
「なんですって!」
「思ったんだけどさ⋯⋯」
「アナルの話はもうしなくていいからね?」
「そっか」
「登場してすぐに死ぬってことじゃない! やってられないわ! ふは~~~~~~~~~っ」
「あっ、月角島さんがなんか吸ってる」
「ふ~~~~~っ! 一気にガンぎまってきたわ」
「やったー! やっぱりガンギマリ島さんじゃないとよくわかるふゆくるじゃないよね!」
「いい塩梅にだるいわ。マゾアナルも一緒にどうかしら?」
「お尻で吸っていいなら」
「ダメだよ、水名ちゃん! 絶対にダメだよ」
「今回は一応の最終回だけど、まだ続くかもしれないよ!」
「その時までガンぎまっているわね」
「どんだけ吸い続けるつもりなの? えっと⋯⋯。それでは、みなさん。ゲーム本編とかでお会いしましょう! またね~。さよにゃらん!」
月角島ヴィカ
「こんにゃん!」
空丘夕陽
「えっ?」
月角島ヴィカ
「うふふっ。どうしたのかしら? こんにゃんよ、こんにゃん。私達はみんな素敵な乙女よ。しっかり挨拶しましょう。こんにゃん」
霜雪しほん
「いや、あの⋯⋯。え~っと⋯⋯うんにゃん?」
空丘夕陽
「にゃ、にゃん? にゃん?」
水名とりねこ
「どうしたんだ? 違法薬物を吸ったり注射したり舐めたりしなくていいのか?」
月角島ヴィカ
「何を言っているのかしら? 水名さん」
水名とりねこ
「えっ? ボクのことマゾアナルって呼んでくれないのか?」
空丘夕陽
「そんなことでがっかりしなくていいんだよ、水名ちゃん」
霜雪しほん
「前回までガンギマリ島さんだったのにどうしちゃったの?」
水名とりねこ
「そうだそうだ。ガンきまってたんじゃないか」
月角島ヴィカ
「うふふっ、あんなものは⋯⋯んっ? えいっ! あんなものは! えいっ! もうとっくの前に、えいっ! 止めたわ」
空丘夕陽
「止めたのはいいことだと思うけど⋯⋯。どうして、えいえい、言いながら自分の腕を叩いているの?」
月角島ヴィカ
「うふふっ。腕の上を虫が⋯⋯えいっ! 変な虫が歩いているから⋯⋯えいっ!」
霜雪しほん
「物凄く典型的な離脱症状の幻覚だ!」
空丘夕陽
「りっ、離脱症状って何?」
水名とりねこ
「アナルは関係あるのか?」
空丘夕陽
「絶対にないと思うよ、水名ちゃん!」
霜雪しほん
「離脱症状っていうのは、依存性のある薬を止めた時にでる症状のことで⋯⋯」
月角島ヴィカ
「えいっ! 虫が! えいっ! 虫が! 私の肌の⋯⋯。見て、空丘さん」
空丘夕陽
「えっ? なっ、何でしょうか?」
月角島ヴィカ
「血管の中を虫の群が泳いでいるわ。午後になると皮膚の近くに来るから透けて見えるのよ。ほら手のひらを太陽にかざすと虫が見えるわ」
空丘夕陽
「見えません! 何も見えませんよ!」
霜雪しほん
「離脱症状を起こすと、こういう風に存在しない虫に悩まされる幻覚を見たりすることがあるんだ」
月角島ヴィカ
「そこ、見て! 小さな妖精さんの大名行列よ! きゃっ! 外を見て! ピンク色のゾウの群だわ!」
霜雪しほん
「物凄くベタベタな幻覚を見てるな⋯⋯」
空丘夕陽
「そういうのがベタベタなんだ。知らなかったよ」
月角島ヴィカ
「ふーっ。やれやれ、まったくいろんなものが見える日ね」
空丘夕陽
「見えているのは月角島さんだけですよ?」
月角島ヴィカ
「ふーっ。落ち着いたわ。それじゃ『ふゆから、くるる。』の魅力について話をしましょう」
霜雪しほん
「えっ? 本当にやるの?」
月角島ヴィカ
「あたりまえじゃない。ここは『よくわかるふゆくる』なのよ。ちなみに私は本編でガンぎまったりはしないわ。というかガンぎまる人は一人もいないわ」
水名とりねこ
「えっ? そうなんだ? あっ! もしかしてボクも⋯⋯」
月角島ヴィカ
「大丈夫よ。あなたはちゃんとアナルで絶頂に達するわ」
水名とりねこ
「よかったー」
霜雪しほん
「それって、ほっとしていいことなの?」
月角島ヴィカ
「『ふゆから、くるる。』は百合ゲーっぽい外見の作品だけど、百合ゲーではないわ」
水名とりねこ
「そうなんだ? ボクは百合ゲーだとばかり思いこんでいたぞ」
空丘夕陽
「登場するゲームのことなんだからしっかりしようよ。女の子と女の子の恋愛や女の子同士のエッチなシーンもあるみたいだけどね」
月角島ヴィカ
「ズバリ言って、このメンバーに男が混じっているわ!」
霜雪しほん
「私は違うよ~」
水名とりねこ
「ボクだって違う」
空丘夕陽
「⋯⋯うっ。えっと、あの、その。わっ、私だって違うよ」
月角島ヴィカ
「あっはははははは、おもしろいことを言うなー、空丘~」
空丘夕陽
「体育会系の先輩みたいに肩を叩かないでください!」
霜雪しほん
「あっははははは、ゆーちゃん! もー!」
空丘夕陽
「なんでしほんちゃんまで体育会系先輩みたいになってるの? 確かにその、えっと⋯⋯。もう! こんなとこでネタバレしてもいいものなの? 男って言っていいのか、自分じゃまだわかんないです」
月角島ヴィカ
「『ふゆから、くるる。』は女ってなに? 男ってなに? というのがテーマのSFだわ。物語の最初は女しかいないけど⋯⋯」
霜雪しほん
「もしかして! 誰かが男になるってことなのかな!?」
空丘夕陽
「私の顔をじっと見ながら言うのはやめて! 私だって決まったわけじゃないよ!」
霜雪しほん
「そういえば、両性具有の動物の中には互いの陰茎で戦って負けた方が雌になるというのがいるみたいだよ」
空丘夕陽
「そういう話をするとおもしろ生物学のコーナーになっちゃうからやめようよ」
月角島ヴィカ
「ヒラムシね! 他にもキュウセンやサラサゴンベという魚も喧嘩に負けた雄が雌に⋯⋯」
空丘夕陽
「やめようって言ったばかりじゃないですか!」
月角島ヴィカ
「はぁ、もう! 学園の少女達で甘い罪を背負う超絶百合世界が展開されるはずだったのにどこかの汚い魚が邪魔して⋯⋯。こっ、この! サラサゴンベ!」
空丘夕陽
「それって悪口なんですか? とにかく! 私が男だって決まったわけじゃないですよね! そんなのプレイしなきゃわからないじゃないですか! いい加減にしてください!」
月角島ヴィカ
「いやっ! 怒った! 恐い!」
霜雪しほん
「男って暴力的な生き物らしいですよ」
月角島ヴィカ
「それで怒ったのね!」
霜雪しほん
「周囲から、ゆーちゃんって暴力的だよね、と言われてるらしいですし⋯⋯」
空丘夕陽
「なんでしほんちゃんはそっち側なの?」
水名とりねこ
「あのさ、男もアナルで感じるのかな?」
空丘夕陽
「知らないし、そんなのどっちでもいいよ!」
月角島ヴィカ
「アナルは知らないけど、屈強な男ほど乳首が弱いという話を聞いたことあるわ」
空丘夕陽
「男のいない学園のどこでそんな話を聞くんですか⋯⋯」
月角島ヴィカ
「そして、最大の見どころは死なない少女が連続で殺される、密室殺人事件よ! しかも! 二体も首無し死体よ! 頭部はどこかに隠されてしまったらしいわ! ミステリーよ! ミステリー!」
霜雪しほん
「しかも、全生徒が発信装置で所在位置を監視されているのに、密室殺人事件が起こったんだよね。どんなトリックなんだろう! 誰が死んじゃうのかな? わくわくだね!」
空丘夕陽
「いや、あの⋯⋯死ぬのはあなた達、二人じゃないですか⋯⋯」
月角島ヴィカ
「えっ?」
霜雪しほん
「また~~~~~」
月角島ヴィカ
「それこそプレイしてみないとわからないじゃない!」
霜雪しほん
「仮に正しかったとしてもネタバレ禁止だよ、ゆーちゃん!」
空丘夕陽
「いや、あの肩書に死亡とか死体とか書いてあるんですけど⋯⋯」
月角島ヴィカ
「なんですって!」
水名とりねこ
「思ったんだけどさ⋯⋯」
空丘夕陽
「アナルの話はもうしなくていいからね?」
水名とりねこ
「そっか」
月角島ヴィカ
「登場してすぐに死ぬってことじゃない! やってられないわ! ふは~~~~~~~~~っ」
空丘夕陽
「あっ、月角島さんがなんか吸ってる」
月角島ヴィカ
「ふ~~~~~っ! 一気にガンぎまってきたわ」
霜雪しほん
「やったー! やっぱりガンギマリ島さんじゃないとよくわかるふゆくるじゃないよね!」
月角島ヴィカ
「いい塩梅にだるいわ。マゾアナルも一緒にどうかしら?」
水名とりねこ
「お尻で吸っていいなら」
空丘夕陽
「ダメだよ、水名ちゃん! 絶対にダメだよ」
霜雪しほん
「今回は一応の最終回だけど、まだ続くかもしれないよ!」
月角島ヴィカ
「その時までガンぎまっているわね」
空丘夕陽
「どんだけ吸い続けるつもりなの? えっと⋯⋯。それでは、みなさん。ゲーム本編とかでお会いしましょう! またね~。さよにゃらん!」